カモシカのキャラクター画像

起伏に富んだ岩峰群と
貴重な原生林

大分県と宮崎県にまたがる祖母・傾・大崩山系。 火山活動等の影響を受けて変化に富んだ岩峰群や、 針葉樹と広葉樹が混じり合った原生林、 多様かつ貴重な生態系など、 四季折々に表情を変える独自の景観が訪れる人々を魅了します。

祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク

祖母・傾・大崩山系の周辺に暮らす人々は、豊かな自然を敬い、もたらされる恵みを活用し、大切に守りながら暮らしてきました。 自然と人の共生。悠久の昔から続くこの営みが、世界的に高く評価され、2017年、ユネスコエコパークとして登録されました。

※ユネスコエコパークとは(生物圏保存地域:Biosphere Reserves)
生態系の保全と持続可能な利活用の調和をめざし、1976年にユネスコが開始した事業。自然と人間社会の共生を目的としています。

しっかり装備で安全に!

安全・快適に登山を楽しむためには準備が大切です。祖母山、傾山、大崩山はいずれも標高1,600メートル以上の高山なので、しっかりとした装備と服装が欠かせません。

□ レインウェア(上下)

晴れていても必ず携帯する。防寒着としても使える

□ シャツ

夏は速乾性、冬は速乾・保温性が高いもの

□ ズボン

伸縮性があり動きを妨げないもの

□ 下着

速乾性の高いもの

□ 靴下

登山用の厚手のもの。予備もあるとよい

□ 帽子

日差しよけや頭部の保護に。冬は耳まで覆えるもの

□ 手袋

夏は薄手、冬は保温性の高い厚手。予備もあるとよい

□ 防寒着

フリース、セーター、ダウンジャケット等

□ ヘッドランプ

登山をするなら必須。予備の電池も

□ 水筒(ハイドレーション)

水分補給は必須。行動時間に合わせた量を

□ タオル

汗ふきや洗面などに必須

□ トイレットペーパー

山小屋や登山口のトイレにないことも

□ ビニール袋

ゴミや汚れたウェアなどを入れられる

□ 行動食

登山中に食べるもの

□ 非常食

保存が利いてすぐに食べられるもの

□ 携帯トイレ

持ち運ぶことができ、持ち帰れるもの

□ ザック

日帰り登山なら20ℓ前後の容量が目安

□ ザックカバー

ザックが濡れるのを防ぐ

□ トレッキングシューズ

専用のもの。古い靴は靴底がはがれる危険が

□ 地図・コンパス

位置確認や行動計画に使用

□ 腕時計

防水で高度や方位を計れるものが便利

□ 医療品類

絆創膏や消毒薬、包帯、サポーター、常備薬など

□ 携帯電話

緊急時の通信手段。しっかり充電をし、予備のバッテリーも。山中は圏外の可能性があるので、つながる場所を把握しておく

□ 健康保険証

ケガや病気の際、病院で受診するのに必要

□ 登山計画書(登山届)

装備・日程・ルート・メンバー等を記入して事前に提出

※リストには基本的な装備・携行品のみを掲載しています。季節や天候により、ご自身で判断してしっかりと準備を整えてください。

① 登りたい山ではなく、登れる山に

まずは、自分の体力や技術、経験に見合ったコースを選ぶことが基本です。

② 単独、経験の浅い人同士の登山を避ける

祖母・傾・大崩山系は、見通しが悪く道に迷ってしまう箇所がたくさんあるので、登山経験の浅い人同士や単独での入山は避けましょう。

③ 出発はできるだけ早めに

登山の基本は、「早発ち・早着き」。夏場は午後に天候が変わりやすく、冬場は日が落ちるのが早い。早めに目的地に到着し、下山できる計画をたてましょう。

④ 無理にスタートしない

登山口に到着したら、天候と自分の体調をチェック。この時点で問題があるようなら、登山を中止しましょう。

⑤ 引き返す勇気を持つ

山行の途中で天候が崩れたり、体調が悪くなったり。山を登り始めてみたら想定以上に体力を必要とするルートだったというときなど、少しでも「無理かな」と思う場合には引き返す勇気を持ちましょう。

⑥ 迷ったら引き返す

万が一道に迷ってしまったら、来た道を引き返すのが基本です。沢や谷などは滑落の危険があるので絶対に降りていかないようにしましょう。どうしても正規の登山道に戻れない場合は、木々のない開けた場所や尾根など、救助隊が見つけやすい場所で体力を温存しましょう。

〇 すれ違いは「登り優先」

登山道で他の登山者とすれ違う時は、基本的に登りが優先。これは、下りの方が相手に気付きやすく、すれ違う場所を探しやすいためです。道を譲る場合には、谷側ではなく山側に寄りましょう。

〇 登山道からはみ出さない。むやみにルートを作らない

山には絶滅危惧種を始め、貴重な高山植物が自生しています。そのような植物を踏み荒らしてしまわないよう、登山道を外れて歩くことはやめましょう。

〇 ゴミは持ち帰る

登山中に出たゴミは責任を持ってすべて持ち帰りましょう。食料などの余分な包装はあらかじめ剥がすなどして、余分なゴミが出ないようにしておきましょう。

〇 トイレの場所を確認

登山道には基本的にトイレがないので、登山口など最寄りの場所で済ませておきましょう。用を足したいと思って道を外れすぎると、道に迷ったり滑落したりする危険があるので注意しましょう。

〇 携帯用トイレを持っていこう

前述したように、山には基本的にトイレはありません。数百円程度で販売されていますので、いざというときに備えて準備しておきましょう。

〇 出会った人には挨拶を

登山道で人とすれ違うときは「こんにちは」と挨拶を。合わせて「頂上はもうすぐですよ」などと声をかけるとコミュニケーションが深まります。お互いに気持ちよくなるだけでなく、相手の印象に残るので、万が一、遭難した時に捜索の手がかりにもなります。

〇 希少植物を持ち帰らない

ちょっと位なら…、自分だけなら、と思うかもしれませんが、同じ事を考える人が他にもいればどうなるでしょう。希少な植物が絶滅してしまわないために、決して採取してはいけません。

  • 登山計画書の書式に決まりはありませんが、日本山岳協会のホームページなどでダウンロードできます。
  • 祖母・傾・大崩山系を管轄する大分県警、宮崎県警では、インターネットによる登山計画書の受付を行っています。

祖母・傾・大崩山系の名峰

大分と宮崎の県境にそびえる祖母・傾・大崩山系。九州の名山とよばれる山々が名を連ねるなか、特に「祖母山」、「傾山」、「大崩山」の三山には、登山者を引きつけて離さない魅力があります。

※各山の登山道は中上級者向けのコースが大半です
※冬期は積雪や凍結で滑りやすくなるので特に装備と注意が必要です
※山頂までの時間は、片道の目安時間を表示しています。
体力や休憩時間を考慮し、余裕をもった計画をたてましょう。

祖母山 [ 標高1,756m ]

大分県と宮崎県、熊本県にまたがり、日本百名山にも選ばれる九州を代表する名山。阿蘇やくじゅうと違い古い火山であるため、深い谷や切り立った峰を形成しています。標高に応じて、ツガ=ハイノキ群集、ブナ=スズタケ群集のように植生が変化してゆく様が楽しめます。

オオヤマレンゲ

下向きに咲く姿や芳しい香りから「森の貴婦人」ともいわれる上品な花。祖母山では7月頃が見頃です。

マンサク

木々の芽吹きも始まらない季節に、黄色の花を咲かせ、いち早く春の訪れを告げる花木です。祖母山では4月頃が見頃です。

代表的な登山口

■ 尾平登山口/豊後大野市(大分県)

○ 宮原コース
体力度 ★★★☆ / 危険度 ★★☆☆ / 山頂まで255分
○ 黒金尾根コース
体力度 ★★★☆ / 危険度 ★★★☆ / 山頂まで275分
※尾平登山口:Wi-Fi整備

■ 神原登山口/竹田市(大分県)

体力度 ★★★☆ / 危険度 ★★☆☆ / 山頂まで210分

■ 北谷登山口/高千穂町(宮崎県)

体力度 ★★☆☆ / 危険度 ★☆☆☆ / 山頂まで150分

傾山 [ 標高1,605m ]

祖母山と並び称される名峰。頂上周辺には垂直に切り立った崖が発達し、北方に連なる前傾(まえかたむき)・吉作落とし・二ツ坊主・三ツ坊主の岩峰がすばらしく、南側には後傾(うしろかたむき)の切り立った岩峰が迫力ある景観を描き出しています。

山頂からの眺望

3つのピークからなる山頂は四方を遮るものがなく、祖母山、くじゅう連山、由布岳などが見渡せます。

見立渓谷

傾山の麓を流れる風光明媚な渓谷。木々が真っ赤に染まる紅葉のシーズンはひときわ美しく、町内外から多くの人が訪れます。

代表的な登山口

■ 西山登山口/佐伯市(大分県)

体力度 ★★☆☆ / 危険度 ★☆☆☆ / 山頂まで190分

■ 九折登山口/豊後大野市(大分県)

○ 坊主尾根経由
体力度 ★★★☆ / 危険度 ★★★☆ / 山頂まで315分

○ 九折越広場経由
体力度 ★★★☆ / 危険度 ★★☆☆ / 山頂まで280分

※九折登山口:Wi-Fi整備

■ 冷水コース登山口/豊後大野市(大分県)

体力度 ★★★☆ / 危険度 ★★☆☆ / 山頂まで210分

■ 官行コース登山口/豊後大野市(大分県)

体力度 ★★★☆ / 危険度 ★★☆☆ / 山頂まで270分

■ 九折登山口/日之影町(宮崎県)

体力度 ★★☆☆ / 危険度 ★☆☆☆ / 山頂まで105分

大崩山 [ 標高1,644m ]

“九州最後の秘境”とも呼ばれる名峰。断崖や岩峰、渓谷を包む深い原生林など、さまざまな表情を合わせ持つ大自然が魅力です。ただし、上級者向けの山で、登山道も長く険しいので、十分な体力と装備、そして経験を積んでから登ることをおすすめします。特に冬期はルート上の岩場が凍るなど大変危険なのでできるだけ控えましょう。

岩峰群

ダキと呼ばれる岩峰群は、火山活動によって地下から隆起した岩脈で、袖ダキ、小積ダキなど、圧倒される存在感。象岩や坊主岩など、形状に特徴ある岩も見どころです。

ササユリ

5~7月に淡いピンク色の花を咲かせます。

代表的な登山口

■ 大崩山登山口/延岡市(宮崎県)

体力度 ★★★★ / 危険度 ★★★★ / 山頂まで300分

■ 宇土内谷登山口/延岡市(宮崎県)

体力度 ★★★☆ / 危険度 ★★★☆ / 山頂まで180分

原生的な森が残る祖母・傾・大崩山系は、標高に応じた幅広い植生が特徴です。特別天然記念物に指定されているニホンカモシカや、日本列島の成り立ちを表すとされる「ソハヤキ要素※」の植物など、希少な動植物も数多く存在しています。 ※ソハヤキ要素…日本列島のうち、古くから陸地だった紀伊、四国、九州の山地帯に共通して分布 する日本固有種のこと。

ニホンカモシカ

日本固有種で九州では絶滅が危惧されています。国指定特別天然記念物。

キレンゲショウマ

7月から8月にかけて黄色いラッパ状の花を咲かせます。ソハヤキ要素植物。(写真撮影:平野修生)

ソボサンショウウオ

祖母・傾・大崩山系の渓流にのみ生息する固有種。(写真提供:豊後大野市自然史友の会)

ブナの巨木

さまざまな植生の垂直分布が見られる祖母・傾・大崩山系の奥山で見られます。(写真撮影:小田毅)

オオムラサキ

鮮やかな色合いが特徴で、日本の国蝶にもなっています。

ツクシアケボノツツジ

標高1,000m以上の高山で見られる九州特産種。

希少な動植物を守っていくために

祖母・傾・大崩山系の希少動植物は、絶滅の危機にさらされています。もし、山の中で出会ったとしても、決して採取したり、危害を加えたりしないでください。この豊かな自然環境を損なうことなく未来へ引き継ぐために。

祖母山

■ 竹田市観光ツーリズム協会(ガイドの紹介)

傾山

■ 夏木小屋 柳井 百人

大崩山

■ NPO法人ひむか感動体験ワールド

大分県警、宮崎県警それぞれのホームページでご確認ください。(緊急連絡先も掲載されています。)

大分県警ホームページ外部リンク 宮崎県警ホームページ外部リンク
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