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おおいた豊後大野ジオパーク

ジオパークとは、いわば「大地の公園」です。私たちの身の回りにある山や川がどうやってできたのか、その成り立ちを知るとともに、そこに生きる人々の営みや文化を楽しみながら学ぶことができる場所です。現在、日本全国で46地域がジオパークに登録されており、そのうち9地域はユネスコの世界ジオパークとなっています(2022年2月現在)。

ジオパークエリア内の地層や岩石、動植物は貴重な自然遺産です。破壊したり、許可なく採取しないようにしましょう。

巨大火砕流から9万年生命をつむぐ豊後の水と大地の彩り

豊後大野の大地は、今からおよそ9万年前に起きた阿蘇火山の巨大噴火による火砕流に埋め尽くされました。その後、やがてそこに水が流れ、命が生まれ、豊かな大地がよみがえりました。
水と大地は命あるすべての源であり、そこで営まれる「生活=いのちき*」とともに支え合い、繋がっています。そのことを「彩り」という言葉で表現しました。

豊後大野市について

 豊後大野市は九州の東部、大分県の南部に位置し、面積は約603平方キロメートルと大分県で3番目に広い市となっています。平成17年に大野郡の三重町、大野町、犬飼町、朝地町、緒方町、千歳村、清川村の7町村が合併して誕生しました。市の中央を九州屈指の河川である大野川が流れ、周囲をくじゅう連山、阿蘇山、祖母・傾山系の山々に囲まれた緑豊かな大地です。この豊後大野市の全域が平成25年9月、日本ジオパークに認定されました。

世界農業遺産 高千穂郷・椎葉山地域

世界農業遺産(Globally Important Agricultural Heritage Systems(GIAHS):ジアス)は、2002年(平成14年)、食料の安定確保を目指す国際組織「国際連合食糧農業機関」(FAO、本部:イタリア・ローマ)によって開始されたプロジェクトです。

創設の背景には、近代農業の行き過ぎた生産性への偏重が、世界各地で森林破壊や水質汚染等の環境問題を引き起こし、さらには地域固有の文化や景観、生物多様性などの消失を招いてきたことが挙げられます。

世界農業遺産の目的は、近代化の中で失われつつあるその土地の環境を生かした伝統的な農業・農法、生物多様性が守られた土地利用、農村文化・農村景観などを「地域システム」として一体的に維持保全し、次世代へ継承していくことです。

国際連合教育科学文化機関(UNESCO(ユネスコ))が推進する世界遺産が、遺跡や歴史的建造物、自然など「不動産」を登録し保護することを目的としているのに対して、世界農業遺産は、地域のシステムを認定することで保全につなげていくことを目指しています。

認定地域は世界各国に広がり、2018年4月現在で20カ国50地域となっています。
参考:国際連合食料農業機関(FAO)ホームページ(英語)

高千穂郷・椎葉山地域について

森林に囲まれ平地が極めて少ない環境下で、人々は針葉樹による木材生産、広葉樹を活用したしいたけ生産、高品質の和牛生産、茶の生産、棚田での稲作等を組み合わせて生計を立ててきました。

標高の高い傾斜地で農業用水を確保するために建設された山腹用水路は500kmにも及び、用水供給のほか、斜面を流れ落ちる雨水を受け排水することで、周囲の集落を災害から守る役割を果たしています。

また、地域に伝わる伝統文化「神楽」は、五穀豊穣などを願う神事の舞踏です。
現在もほとんどの集落で神楽が奉納され、厳しい山間地で暮らす人々が生活の安定を願う祈念の場として大切に受け継がれています。

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