9月30日、高千穂山の会による祖母山登山道整備・清掃登山に同行しました。祖母傾山系の登山道は、一部を除き地域団体によるボランティアによって整備されています。岩峰が連続する祖母傾は通行に危険が伴う箇所も多く、ユネスコエコパークの主要な観光要素である登山が、地域の皆様によって支えられていることを再認識しました。9合目小屋周辺を中心に清掃活動も行い、数十年前に捨てられ埋まっていた空き缶・ビンやビニールなどを、軽トラック1台分回収しました。
今回は山頂まで千間平コースを経由しましたが、かつて両脇を覆っていたスズタケがすべて枯れていました。登山者の多い国観峠から9合目にかけて登山道の浸食や複線化が激しく、元の経路がどこか分からない場所があることを確認しました。下層植生の衰退や登山道の荒廃については今後の検討課題です。なお、祖母山頂直下にある縦走路のハシゴ場周辺は崩落が進み、ルートの一部が崩れています。ハシゴ・ロープが補強されましたが、踊り場部分が崖下側に傾いて滑りやすく、落石にも注意しながら慎重に通行する必要があります。